顕微鏡的diffusion tensor tractography(DTT)および病理組織の三次元的解析法を開発し、パーキンソン病モデルマーモセットを対象に黒質線条体線維を描出できるか検討した。その結果、顕微鏡的DTTは黒質線条体線維の描出が可能で、正常モデルでは顕微鏡的DTTによる黒質と線条体の連絡構造が黒質線条体線維と一致し、パーキンソン病モデルでは正常モデルと比べてTrack数は約半数でドーパミンニューロンの線維数も減少していた。MPTP投与前後の継時的voxel based morphometryにてパーキンソン病モデルで黒質緻密部の体積の約70%の減少を認め、病理組織拡大画像にて著明な細胞数減少を認めた。diffusion tensor imaging(DTI)では黒質線条体線維の線維起始部におけるradial diffusivityの増加を認めた。