Competitive research funds

Basic information

Name Ogawa Hirohito
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code 6000004515
researchmap agency Okayama University of Science

Title

セシウムがインフルエンザウイルス・RSウイルス感染に及ぼす影響

Provider

日本学術振興会

System

科学研究費助成事業 基盤研究(C)

From Date

2020-04-01

To Date

2023-03-31

OwnerRole

 

Author

山下 信子
小川 寛人
八代 将登
難波 ひかる

Category

基盤研究(C)

Summary

安定同位体セシウム(Cesium;Cs)を用いて、Cs添加がインフルエンザウイルス(IAV)感染に及ぼす影響をin vitroで検討した。IAVはH1N1亜型(A/NC; A/New Caledonia/20/1999)、細胞はA549細胞とMDCK細胞を用いた。初めに、A/NCをMOI 0.1(trypsin 1.0 μg/ml)でのA549細胞に感染かつ細胞上清にCsClをウイルス感染24時間前から感染後48時間まで添加した場合における、細胞上清のウイルス感染価 (48hr p.i.) とCsの細胞障害性について検討した。次に同条件下で細胞内Flu M1 mRNA量、IFNβ mRNA量、IFNλ2/3 mRNA量について 検討した。これらの結果から、CsがIAVの細胞侵入に影響する可能性が示唆された。そのためMDCK細胞を用いたプラークアッセイで、Csを添加した場合のIAVのプラーク数の変動と、KチャンネルブロッカーであるTEAを添加した場合のIAVのプラーク数の変動を検討した。その結果、A/NC 感染では、48hr p.i.の細胞上清のウイルス感染価は1mM群では CsCl非添加群に対して約1.8倍増加した(p < 0.05)。1hr p.i.では、細胞内Flu M1 RNAはCsCl 1mM群で有意に増加した。 48hr p.i. のIFNβ mRNA量、IFNλ2/3 mRNA量は、有意差は認められなかった。 MDCK細胞を用いたプラークアッセイでは、Cs 1mM・3 mM群でプラーク数は有意に増加した(p < 0.05)。TEA(10 mM)群においてもプラーク数は有意に増加した(p < 0.05)。低濃度のCsCl 添加でIAVの細胞への侵入が増加することが示唆されたが、更なる検討が必要である。