金属概念は,理科教育において繰り返し学習する重要事項であるが,その定着は十分とは言えない。そこで,発表者は金属概念形成に有効であると考えられる仮説実験授業の授業書《電気をとおすもの・とおさないもの》をベースに追加実験も加えた新たな教材を開発し,2022年度の本会で実践結果を報告した。
今回はロイロノートを用いて,全員が予想理由を書き込むという形式で実践を行った。これにより,生徒の主体的な授業参加が促進されるとともに,生徒の思考過程や素朴概念が具体的に把握できるようになると期待される。
ロイロノートで書かれた予想の理由を見ると,学校での学習のみならず様々な経験等から答えを導き出している様子(例えば「5円玉は錆びるから金属」「5円玉は冷たいから金属」といった推論)が伺えた。