ハイブリッド制御による 制約のある足首トルクを用いた 脚ロボットEmuの姿勢制御
衣笠哲也 大須賀公一 小野敏郎
切替制御、脚ロボット { 二足直立歩行する生物が直立姿勢を維持する場合,その制御入力は主に足首トル クを用いると考えられる. ところが足底面積は体長に比べ小さいために大きな足首トルクが発生すると爪先 もしくは踵が浮き上がりトルク自体が直立のために働かなくなる. つまり足首トルクは発生量に制約を受ける. 直立姿勢においてこの制約の中で足首トルク用いることは制御性能向上のために 有効である. さらに,足首トルクは経験的に自然な(合理的な)制御のための手段でもある. こういった観点から,本報告では今まで無視してきた足首トルクをその制約の範 囲内で有効に用いて脚ロボットEmuの直立させることを考えた. その結果,足首トルクの制約の範囲ないではLQ制御,その範囲外では非線形制御 を切替えて用いるハイブリッド制御によりこれを実現した. また,制御則の有効性を示すためにシミュレーションを行った.
システム制御情報学会論文誌,第12巻,第9号,pp.575-577