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イヌの心拍数測定法のうち、ヒト用のスポーツ心拍計を用いる方法に注目した。この方法は非侵襲性でリアルタイムに心拍数を測定できるという特徴を持つが、この特性を様々な研究で活用するには、1. 剃毛を回避した電極の装着と2.身体活動強度の増加に伴う心拍センサーベルトのズレの防止という2つの課題を解決する必要がある。剃毛については、水溶性ゲルを心拍センサーベルトの電極の湿潤状態の保持のみならず、電極接触部の皮膚を露出させることにも役立てて解決した。心拍センサーベルトのズレについては、自着性保護包帯と自作のショルダーストラップの使用により解決した。さらに装着の容易性を高めるために、心拍センサーが背部に位置する背側からの電極装着を本研究では推奨する。身体のサイズや被毛の状態の異なるイヌに活動強度の異なる動きを実施させ、この方法を用いて心拍数の変化を測定する事が出来た。さらにヒトとイヌの共同身体活動時の心拍数も測定することが出来た。心拍数は身体および精神の状態を示すことから、今後この方法はヒトと動物の相互作用の研究の発展に貢献できると考える。 |