Academic Thesis

Basic information

Name Okada Kouta
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code B000381967
researchmap agency Okayama University of Science

Title

プロ野球における観戦動機に関する研究

Bibliography Type

Author

岡田 康太

Summary

本研究では,2014年度シーズンの観戦回数が1回以上の広島東洋カープ,横浜DeNAベイスターズ,千葉ロッテマリーンズ各球団のファンを対象として,観戦動機を調査・分析し,球場で観戦する際にどのような要因が重要視されているのかを明らかにする.そして,各要因から抽出された傾向をもとに,3球団についての現状と今後の経営方針に関する指針を明示することを目的とした.
全体的には,対象とした各球団とも「達成」や「エンタテインメント」の平均値が性別や観戦回数に関係なく高い傾向にあった.ファンである球団の勝利から得られる達成感や試合観戦の楽しさ・娯楽性(エンタテインメント)が観戦動機として重要であることがうかがえた.また,「逃避」や「交流」,「所属」,「家族」については,各球団ともあまり高い平均値を示さなかった.日常生活からの逃避やスポーツ観戦を通して友人等と交流を図る,あるいはチームとの一体感という要因は必ずしも重要な観戦動機とはならない可能性が推察された.さらに,「知識」や「技術レベル」については,男性ほど高い平均値を示す傾向にあり,選手の高い技能レベルのプレイ等が重要な観戦動機となっていると思われる.
以上の各要因から抽出された傾向をもとに,対象とした3球団についての現状と今後の経営方針に関する指針を明示すると次のようになる.
広島東洋カープは,女性観戦者が他の球団と比較して顕著な傾向を示した.この顕著な傾向とは,女性比率が高い傾向にあること,初回の観戦時において,野球に関する基礎的な情報をあまり持っていない傾向にあることである.このことから,この女性観戦者は,野球の試合よりも,選手を応援しに行っていると考えられる.そして,男女ともに,観戦回数の増加に伴って,「エンタテインメント」などの平均値が上昇することから,リピーターが多い球団であると言える.1度観戦すればリピーターになる可能性が高いため,新規の観戦者を獲得するための経営戦略を考える必要があると考えられる.
横浜DeNAベイスターズは,基礎的な知識を持っている観戦者が多く,全ての項目において,妥当な得点を得ていることから,普通の野球好きの観戦者がたまに試合を観戦しに行っていると考えられる.現在のところ,リピーターの数は少ないと考えられ,今後,野球ファン以外の観戦者の獲得のための経営努力が必要であると考えられる.
千葉ロッテマリーンズは,基礎的な知識を持っている観戦者が多いことや,男性のリピーターの逃避行動によって支えられていることが特徴である.このような,男性の観戦者の特徴を利用していくか,女性の観戦者を獲得するための経営戦略を考える必要がある.また,他球団と比較すると,県外の観戦者の割合が高く,県内の観戦者を獲得するための経営努力が必要であると考えられる.


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2015/03

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Academic dissertation (master)

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