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東ネパールヒマラヤ地域において、古原生代角閃岩類に含まれる角閃石の K-Ar 年代測定を実施した。これらの K-Ar 年代は 1727-80 Ma の幅広い値を示し、古原生代の原岩年代がヒマラヤ変成作用によって部分的にリセッ トした過剰アルゴン年代である。一方、古原生代正片麻岩類の変成ジルコン/モナザイト U-Pb 年代と白雲母 K -Ar 年代は約 20–14 Ma と約 13–7 Ma が報告されており、ヒマラヤ造山運動中の変成・冷却年代を記録する。東 ネパール地域の中新世初期における角閃岩相上部-グラニュライト相下部変成作用や角閃石の産状からは、角閃 石の過剰アルゴンの原因は、1) K-Ar 系角閃石の高い閉止温度、2) 熱水流体により変質した角閃石の組成変化 に関連するかもしれない。 |