Conference

Basic information

Name Nagata Yosuke
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code B000219814
researchmap agency Okayama University of Science

Title

培養筋細胞の電気刺激によって細胞融合をともなう筋肥大を再現する試み

Author

長田洋輔,萩原知晴,松田良一

Journal

日本動物学会第94回山形大会

Publication Date

2023/09/07

Invited

Not exist

Language

Japanese

学会講演(シンポジウム・セミナー含む)

Conference Class

Domestic conferences

Conference Type

Verbal presentations (general)

Promoter

日本動物学会

Venue

山形大学

URL

Summary

骨格筋はわれわれが体を動かすために必要な組織であり,損傷を修復する再生能と,使用状況によって肥大/萎縮する可塑性を持つ。筋肥大は,おもに筋線維のタンパク質合成量が増加することによって起こるが,骨格筋に大きな負荷が与えられた場合には,筋サテライト細胞に由来する筋芽細胞の融合によって新たな筋核を獲得する。筋細胞の融合には,myomakerやmyomerger等の筋細胞特異的な細胞融合関連タンパク質が関与することが明らかにされつつあるが,つまり細胞融合部位が決定される過程については十分に解明されていない。また,筋芽細胞同士の融合については理解が進んでいる一方で,筋線維と筋芽細胞の融合に関する研究は遅れている。その理由の一つとして,筋線維への細胞融合の検出が容易でないことが挙げられる。
本研究では,マウス筋芽細胞株C2C12に細胞培養系で電気刺激を与える実験系の構築を試みた。C2C12細胞を増殖促進的環境下において分化誘導し,3日間の電気刺激を与えることによって,再現性良く筋収縮を誘導することに成功した。その条件では,筋管の最大横径平均値が有意に増加したこと,より大きな最大横径をもつ筋管の割合が増加したことから,培養筋細胞への電気刺激によって筋肥大が誘導されるを確認した。さらに,電気刺激によって横紋構造の形成が促進されることをα-アクチニンの免疫染色によって確かめた。今後は筋核数を計数し,細胞融合の促進について検証するが,細胞融合が促進されていなかった場合にはより効果的な電気刺激を与えるための実験条件を検討する。細胞融合が融合されていた場合には,細胞融合部位を同定するための実験を行う。