眼内平滑筋における、ムスカリン受容体作動性の非選択性陽イオンチャネル(NSCC)およびその調節系の分子実体を解明することを目標として実施した。
ウシ毛様体筋を用い。コラゲナーゼ処理により分散させてから非連続Percoll濃度勾配中で遠心分離にかけ、濃度界面に集まった部分を取出してセルソータで分離するという方法を開発した。他の細胞や組織断片など夾雑物のない状態で得られた細胞を用いた実験により、M3 型アセチルコリン受容体とA型エンドセリン受容体が、同一の毛様体筋細胞の細胞膜に共存し、Gq/11と共役する共通の信号伝達経路を介して、NSCCの開口を調節することを明らかになった。