脊椎と脊髄の構造と機能
小林靖,松井利康
脊椎と脊髄は脊椎動物が共通してもつ構造で、進化の過程で多くの変化を遂げ、それが発生様式にも現れている。本解説では、進化と発生の観点から脊椎と脊髄の基本型、脊髄神経の末梢支配の様式を述べた。脊椎椎体の基礎となる骨成分には間椎心と側椎心があり、哺乳類を含めた有羊膜類の椎体はすべて側椎心が主体である。脊椎の頭尾方向の決定にはHOX遺伝子が中心的な役割をしており、その下流因子が運動ニューロンカラムの分化決定に機能する。感覚ニューロンの分化と投射様式にはRUNX3発現量が関与する。
Clinical Neuroscience
中外医学社
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