Academic Thesis

Basic information

Name Hayashi Kei
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code B000308475
researchmap agency Okayama University of Science

Title

[研究紹介]反芻動物を宿主とする槍形吸虫類の一種Dicrocoelium chinensis の 日本におけるスポロシストの初検出 ​​​​

Bibliography Type

Author

脇 司, 尾針 由真, 林 慶, 森部 絢嗣, 松尾 加代子, 高島 康弘

Summary

槍形吸虫類は世界的に分布し,ウシやニホンジカなどに寄生する畜産上重要な寄生虫である。本吸虫は,日本国内では陸産貝類の一種ヤマボタルガイCionella lubricaを第一中間宿主とし,第二中間宿主のアリ類を経由して終宿主の家畜に感染すると伝統的に考えられてきた。しかし,日本国内におけるヤマボタルガイの主な分布地域は秋田・岩手以北であり,それら以南の本陸貝種のほとんどいない地域においても槍形吸虫類が終宿主に感染することが報告されている。筆者らはヤマボタルガイの生息が確認されていない岐阜県下で陸貝を調べ,オオケマイマイAegista vulgivagaから得られたスポロシストが,そのミトコンドリアDNA cytochrome c oxidase subunit 1 部分配列から,中国槍形吸虫Dicrocoelium chinensisと同定されたことを報告した。これは,日本で野生の陸産貝類が槍形吸虫類に感染しているのを確認した初めての事例で,オオケマイマイが家畜や野生動物への槍形吸虫類の感染源となっていることを示唆するものである。本稿では発表内容の概要とあわせて調査経緯を紹介する。

Magazine(name)

日本野生動物医学会誌

Publisher

Volume

27

Number Of Pages

1

StartingPage

35

EndingPage

43

Date of Issue

2022/03

Referee

Exist

Invited

Not exist

Language

Japanese

Thesis Type

ISSN

DOI

NAID

PMID

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J-GLOBAL ID

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