![]()
|
本論文は、イングランド中部に位置する都市バーミンガムに1903年に設立された成人教育機関のウッドブルックとバーミンガム大学との連携を取り上げ、福祉社会における大学成人教育の一側面を明らかにしたものである。ウッドブルックとバーミンガム大学とが連携をして実施したソーシャル・ワーク教育は、経験豊富な専門教員を擁していたことから可能となった実習等を含む教育課程を編成でき、当時の福祉社会に対応した実践的な教育であった。ソーシャル・スタディを目的とした成人教育カレッジであったウッドブルックの特長を生かした連携の結果であったことを指摘した。また、バーミンガム大学の正規の学生ではないウッドブルックの学生もディプロマを取得できる教育コースであり、高度な知識と技術をもったソーシャル・ワーカーを社会に送り出した過程を明らかにした。 |