睡眠・高次脳機能調節におけるアストロサイト脂質代謝の役割
日本学術振興会
科学研究費助成事業
近久 幸子
若手研究(B)
本研究は、脳内脂質代謝と睡眠などの高次脳機能との関連について明らかにすることを目的とした。マウスに6時間断眠を行うと脂質代謝産物である末梢血のケトン体が増大するとともに、そこで脳内のケトン体代謝合成の促進が認められた。脳室内へケトン体を投与すると、睡眠を深くするとともに、体温を低下させた。脳ではアストロサイトがケトン体の産生組織であることから、本研究の結果は、アストロサイトにおける脂質代謝が、睡眠などの脳機能の調節に関与している可能性を示唆している。
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-23730706/https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-23730706