西淀川・公害と環境資料館は、大気汚染の公害裁判の資料を中心に保存している民間の公害資料館である。利用者拡大のために公害教育に注目した。ESD(持続可能な開発のための教育)という概念を活用して、公害地域の今を伝えるスタディツアーを実施して、公害を学びたい人たちの問いに答えることで、公害を学ぶ新しい意義を提供した。また、全国の公害資料館のネットワークを構築することで、公害の学びの一般化に着手し、公害資料館のビジョンを検討している。ESDという双方向の学びに注目することで、西淀川・公害と環境資料館は利用者を増やすことができた。また、公害資料館ネットワークにて、アーカイブズの重要性について相互の学びの中から理解を深めている。