慢性炎症を伴う舌の類皮囊胞を認めた黒毛和種牛の一症例
山本 直樹亀田 真吾野一色 香織来待 幹夫森田 剛仁
と殺された黒毛和種牛の舌に,体毛を容れる単一の囊胞が認められた.囊胞の直径は約22mmであり,舌の正中線上の筋層に位置し,その一部は舌背側表面と小孔でつながっていた.病理組織学的検査により囊胞壁は多数の毛包を有する重層扁平上皮から構成されていた.一部の重層扁平上皮で菲薄化及び破錠を認め,囊胞周囲には炎症性細胞浸潤を認めた.以上より,本例を慢性炎症を伴う類皮囊胞と診断した.本例は,牛の舌における類皮囊胞の初めての報告である.
日本獣医師会雑誌
公益社団法人 日本獣医師会
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10.12935/jvma.73.726
https://doi.org/10.12935/jvma.73.726http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00191857https://cir.nii.ac.jp/crid/1390849931330137984?lang=jahttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010936509https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I031216403https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvma/73/12/73_726/_pdfhttp://id.ndl.go.jp/bib/031216403https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021104640