競争的資金等の研究課題

基本情報

氏名 逢坂 大樹
氏名(カナ) オウサカ ダイキ
氏名(英語) Ousaka Daiki
所属 生命科学部 医療技術学科
職名 准教授
researchmap研究者コード B000342311
researchmap機関 岡山理科大学

タイトル

抗HMGB1モノクローナル抗体による大動脈手術後対麻痺予防効果の検討

提供機関

日本学術振興会

制度名

科学研究費助成事業 基盤研究(C)

研究期間(From)

2021-04-01

研究期間(To)

2024-03-31

担当区分

 

担当研究者

村岡 玄哉
大澤 晋
藤井 泰宏
王 登莉
西堀 正洋
逢坂 大樹
笠原 真悟

研究種目

基盤研究(C)

研究概要

胸部下行・胸腹部の大動脈瘤手術は大動脈ステントグラフトの発達に伴いハイリスク患者
でも積極治療されるようになり、急激に患者数が増加している。本邦での最新の胸部・胸腹部大動脈手術数は35,427例(2015年1月~2016年2月)である。一方、これらの疾患群の死亡率は平均7.3%と高く、生命予後に大きく関わる非常に重大な合併症として、脊髄虚血による対麻痺が挙げられる。対麻痺は術式にもよるが、3.4~10.4% の確率で発生しており、かなりの数の患者が対麻痺を発症している。(日心外科誌48巻1号: 18-24, 2019)。この発生率は、既存の脊髄保護法(Naroxone投与、冷却、脊髄ドレナージ、Adamkiewics動脈再建、ステロイド等)を適宜行った上での数値であり、新たな対策・治療法開発は喫緊の課題である。我々はこれまで、岡山大学薬理学の西堀らが独自に開発した抗HMGB1(high mobility group box 1)抗体を用い、脳虚血、くも膜下出血、硬膜下出血、脳外傷といった中枢神経疾患動物モデルでその脳障害予防効果を証明してきた。そこで、心臓血管外科手術における脊髄保護にも有用ではないかと考え、ウサギの脊髄虚血モデル作成のPreliminary Study を施行後、本研究を計画した。本研究の目的は、NSC 34 Cell を分化させた、Motor Neuron Like Cellとうさぎ脊髄虚血モデルを用いて、HMGB1抗体のMotor Neuron に対する細胞死抑制効果、酸化ストレス抑制効果を実証し、臨床応用へ繋げる事である。本年度は、計画している実験のうち、ウサギを用いた実験を行い、細胞を使用する実験は来年以降に行うこととした。ウサギの脊髄虚血モデルを用いた抗HMGB-1抗体の脊髄麻痺予防効果実証実験R3年度予定分を施行した。