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ベーチェット病を基礎疾患に持つ患者の大動脈弁手術は、術後高率に弁周囲逆流、弁動揺、そして吻合部仮性瘤を合併することが知られている。患者は37歳の男性で、大動脈弁置換術直後に高度な弁周囲逆流により基部置換術が行われ、その後も吻合部仮性瘤を繰り返し、経過中に不全型ベーチェット病と診断されステロイドによる加療が開始された。その後、ベーチェット病に対する免疫抑制療法導入中にStaphylococcus epidermidisによる菌血症をきたし、大動脈基部に吻合部仮性瘤が再燃した。6週間の抗生剤加療の後にホモグラフトによる大動脈基部置換術を施行し5年間、問題なく経過しているため報告する。(著者抄録) |