競争的資金等の研究課題

基本情報

氏名 東 恒仁
氏名(カナ) ヒガシ ツネヒト
氏名(英語) Higashi Tunehito
所属 獣医学部 獣医学科
職名 准教授
researchmap研究者コード 5000085325
researchmap機関 岡山理科大学

タイトル

不飽和カルボニル化合物によるPKCを介した新しいフェロトーシス誘導機序の解明

提供機関

日本学術振興会

制度名

科学研究費助成事業

研究期間(From)

2021-04

研究期間(To)

2024-03

担当区分

 

担当研究者

東 恒仁

研究種目

基盤研究(C)

研究概要

不飽和カルボニル化後物は、有機化合物の燃焼によって発生する環境毒性物質である。不飽和カルボニル化合物は、肺でのガス交換を介して生体に取り込まれ、生理機能に影響を及ぼすと考えられている。したがって、生体内において不飽和カルボニル化合物に曝露されやすい器官は、気管や肺、血管、血液系細胞などではないかと考えられる。そこで、令和3年度には、不飽和カルボニル化合物や、不飽和カルボニル化合物を高濃度に含むタバコ煙が、気管上皮細胞に与える影響について検討した。その結果、タバコ煙ガス相やアクロレイン・メチルビニルケトンなどの不飽和カルボニル化合物が、気管上皮培養細胞において細胞死を引き起こすことがわかった。様々な細胞死に対する阻害薬を用いた検討を行ったところ、タバコ煙ガス相・アクロレイン・メチルビニルケトンによって誘導される細胞死はフェロトーシスであることが分かった。更に、プロテインキナーゼC(PKC)阻害薬によってこのフェロトーシス誘導が抑制されたことから、PKCの関与が強く疑われた。PKCは、10種類のアイソフォームを持つことが知られていることから、どのアイソフォームが本プロセスに関与するかを明らかにするため、アイソフォーム特異的の高いPKC阻害薬を用いた薬理学的解析を実施した。その結果、気管上皮細胞においてフェロトーシスの誘導に関与するPKCは、novel PKCもしくはatypical PKCに分類されるアイソフォームである可能性が高いことが判明した。