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本論文は、立命館守山高等学校で2024年度に高校1年生328名を対象として実施された「生活史インタビュー」の授業実践を報告したものである。目的は、国語科において「話すこと・聞くこと」を中心に据えつつ、「書くこと」「読むこと」も統合した学びを構成し、生徒の傾聴力や他者理解を育てる点にある。授業は約25~26時間にわたり、まず対話理論や関連する評論文を学び、対話の意義や他者の経験に耳を傾ける姿勢を身につけた。その後、生徒は30歳以上年齢の離れた身近な大人に対し、60~90分の生活史インタビューを実施し、録音・文字起こし・記録作成まで行った。ICTやAIによる文字起こしも活用され、聞き取りから文章化までを一連の学習として位置づけている。実践の結果、生徒は相手の語りを丁寧に受け止める傾聴の重要性を実感し、普段は見えにくい他者の人生経験や価値観への理解を深めた。また、「特別ではない普通の人」の人生にも固有の意味と価値があることに気づき、個人の語りを通して社会や歴史を具体的に捉える視点も得た。従来の知識確認型の国語授業を越え、対話・記録・省察を通じて実践的な言語能力と他者理解を育む点に、本実践の大きな教育的意義がある。 |