中国(山東省と四川省)、ミャンマー(ヤンゴン地域)及び日本(岡山市)に居住するヒトの毛髪を採取し、 ICP-MS で毛髪中の元素濃度を測定した。その結果、以下のことが明らかとなった。
- 四川省に居住するヒトの毛髪中の元素濃度は健康区より病気区の方がAlは非常に高い値を示した。
- 山東省に居住するヒトの毛髪中のAl、Mn、Fe、Zn、As濃度は日本人と比較して、それぞれ11.8、2.6、2.0、
1.2、3.0 倍であった。四川省に居住するヒトの毛髪中の Al、Mn、Fe、Zn、Cd、Pb 濃度は日本人と比較して、 それぞれ 4.6、3.0、3.7、2.3、1.9、1.1 倍であった。Cu 濃度は山東省、四川省ともに日本人より低く、 0.4、0.7 倍であった。山東省と四川省の毛髪試料とも Al 濃度は岡山市の何倍以上の高濃度を示した。 - ミャンマー人の毛髪中 Al、Mn、As 濃度は日本人と比較して、それぞれ 5.7、18.9、3.8 倍であり、非常に 高濃度であった。