熱力学の問題に対する学習者の思考過程

板橋 克美, 高原 周一

熱力学の状態変化に着目した概念調査問題紙Thermal Concept Evaluation(TCS)を用いて，学習者が間違えやすい問題状況を調査した．その結果，断熱圧縮と定圧膨張の問題状況を苦手としていることが分かった．これらの問題状況に対する学習者の思考過程を調べるために授業中の発言や対話の分析とインタビュー調査を行った．学習者は気体分子の運動を基にした推論や圧力に関する考え，増加量と減少量が相殺するというような断片的な思考をしていることが明らかになった．これらの考え方を基にした学習者の体系的な思考過程を示す．

物理教育

日本物理教育学会

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