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モンゴル国の初等・中等教育における化学分野のカリキュラムを日本のカリキュラムとの比較を通じて分析した。その結果、モンゴル国では理科に関する科目が日本より遅い第4学年から始まっているにも関わらず、日本より学習内容が多いことがわかった。また、モンゴル国のカリキュラムは、粒子モデルを第4学年から導入するなど、粒子概念の獲得を重視していることが明らかになった。一方、日本のカリキュラムは、粒子の保存性を意識させるために質量保存則を重視していること、児童生徒のもつ誤概念(素朴概念)を意識した内容が取り入れられていることがわかった。カリキュラムの大きく異なる両国がより詳細な教育内容等を共有することは、今後の両国の理科教育の改善に役立つと考えられる。 |