備讃瀬戸周辺出土イルカ・クジラ類
富岡直人・渡邊美保・中村周平・塩井基予美・柳井美穂・駒見麻実
考古学研究会 第68回大会
考古学研究会
リモート(岡山大学)
縄文時代後・晩期の津雲貝塚(笠岡市)では、この地域での鯨骨出土例の最古のものである。弥生時代前期の鴨部川田遺跡(志度町)で、ナガスクジラ属の椎骨が出土し、生体は約12mの全長と推定された。古代の櫃石島大浜遺跡(坂出市)では、コククジラの可能性の高い骨格が出土し、鯨骨祭祀の可能性がある。近世・近代では、高松城(高松市)や岡山藩校(岡山市)で出土し、鯨類利用の伝統を示している。