講演・口頭発表等

基本情報

氏名 富岡 直人
氏名(カナ) トミオカ ナオト
氏名(英語) Tomioka Naoto
所属 生物地球学部 生物地球学科
職名 教授
researchmap研究者コード 5000059768
researchmap機関 岡山理科大学

タイトル

福岡市博多遺跡群上呉服町地点出⼟中世⼥性⼈⾻の再検討

講演者

富岡 直人

会議名

第77回日本人類学会大会

開催年月日

2023/10/09

招待の有無

無し

記述言語

日本語

発表種類

学会講演(シンポジウム・セミナー含む)

会議区分

国内会議

会議種別

口頭発表(一般)

主催者

日本人類学会

開催地

東北大学 仙台 宮城県

概要

博多遺跡群での⼈⾻の出⼟状況は、① 棺を有する墓や⼟壙墓に埋葬され出⼟したもの . ② 解剖学的位置を保たず、散乱した状態や⼀部の⾻格のみが出⼟したもの . ③ コンパクトに全⾝が集⾻され出⼟したもの . がみられる。市史編纂の⼀環で、①の例として、上呉服町(博多遺跡群第 26 次調査)出⼟⽊棺墓⼈⾻(13 世紀前半)を再調査した。本資料は、中世としてはやや⾼⾝⻑の⼥性の例として既報告である[中橋・永井 1986]。副葬されたやきもの、道具類には、遺体が⾝の回りで⾼価な品々を愛した様⼦がうかがわれ、社会階層としては上位にある⼈物であったことが推定される。発掘後、⼟が付着した状態で保存されていて、上顎⾅⻭には不正咬合の痕跡がみられ、右横顔に添えられた枕状の有機物の痕跡がみられた。この遺体で最も不可解な点は、イノシシ類左橈⾻が副葬されていた点であった。ただし、この橈⾻は単独で出⼟し、対になるべき尺⾻がみられなかった。このことは、副葬された当初から、この⾻は単体で⼊れられ、⾁はなかった可能性が⾼い事を⽰している