遺存体データベースからみた縄文・弥生時代生業構造の変化
富岡直人
動物遺存体、イノシシ類 第1章で遺存体データベース研究の概要を記し、第2章で動植物遺存体の同定とデータベース化の意義を略述した。 第3章で動物遺存体にみる縄 文・弥生時代生業構造の変化を論じ、動物の形質的な変化がトレースできる可能性と、解体・処理方法に見るイノシシ類の文化的取り扱いの変化を詳述した。さ らに、形質学的研究とミトコンドリアDNAの比較研究が今後考古学研究で重要性を増していくことを示し、日本の周辺地域での研究の進展が、国内での家畜文 化研究の重要な鍵となることを論じた。
『文部省科学研究費基盤研究(c)研究報告書』pp.1-16、付図版pp.1-19