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東京 23 区の夏季熱中症と虚血性心疾患の高齢者死亡リスクを,沿岸と内陸の地域別に高 温経験の遷延性を考慮して解析した。日最高気温 99 パーセンタイルの 37℃高温経験は,沿岸地域 で3日後,内陸地域で6日後まで熱中症リスクを高めていた。日中の高温条件では沿岸のほうが内 陸よりも死亡リスクが高い一方,夜間の高温となる日最低気温 28℃では逆に内陸のほうが死亡リス クは高くなった。虚血性心疾患の遷延性は特に沿岸地域で熱中症よりも長く 12~13 日後までみら れ,死亡リスクも沿岸が内陸よりも高くなっていた。日中の気温が高い日ほど業務・商業施設が集 中する沿岸地域への高齢者の流動人口は減少し,気温による大規模な行動変容が確認された。 |