アミノ酸アンバランス飼料を摂取したニワトリヒナは、摂食量の低下とともに成長が阻害されるが、その機構についてはほとんど解明されていない。摂食行動という点からみた場合、その調節には脳が中心的な役割を担うものと考えられる。
フェニルアラニン、ストリプトファンあるいはスレオニン過剰飼料を給与したヒナの摂食量は低下し、その結果は中枢投与後の摂食量の変化と同様であったことから、中枢がその摂食抑制に関与していることが考えられた。しかし、結果が一致しないアミノ酸もあった。すなわち、メチオニンおよびロイシンでは中枢において摂食亢進作用を持つことが示されアミノ酸過剰飼料による摂食抑制作用には末梢性のものがあることが示唆された。さらに、ロイシンでは、中枢においてその代謝産物のグルタミン酸がその摂食亢進作用に、リジンではピペコリン酸がγ-アミノ酪酸作動性ニューロンを介して摂食抑制作用に関与しているが、メチオニンの場