現在、我々が目にしている陸生動物の多様性は、約1億年前に起こった被子植物の汎世界的な拡散を伴う動物相の大変革によりもたらされたとされる。この劇的な陸生動物相の変革は、現生種を対象とした分子系統学的解析の結果により強く支持されている。一方、化石試料の極端な欠如により、古生物学的アプローチに基づくKTR仮説の検証や補強が極めて困難であった。本申請研究では、申請者らが発掘し、日・蒙の博物館に保管される未報告の化石(哺乳類・爬虫類・両生類・条鰭類)を中心に分類作業と系統解析を行い、当時の陸生動物相の多様性の把握を試みると同時に、得られた成果に基づく標本データベースの基盤構築をめざす。