講演・口頭発表等

基本情報

氏名 實吉 玄貴
氏名(カナ) サネヨシ モトタカ
氏名(英語) Saneyoshi Mototaka
所属 生物地球学部 恐竜学科
職名 教授
researchmap研究者コード B000360061
researchmap機関 岡山理科大学

タイトル

モンゴル国中央ゴビの上部白亜系ジャド フタ層より産出した モンスターサウリア類化 石(爬虫綱有鱗目)の分類学的研究

講演者

坂本拓海・池田忠広・實吉玄貴・髙橋亮 雄・石垣 忍・ヒシグジャフツォクトバート ル

会議名

日本古生物学会第175回例会

開催年月日

2025/01/25

招待の有無

無し

記述言語

日本語

発表種類

専門研究会・委員会報告

会議区分

国内会議

会議種別

口頭発表(一般)

主催者

日本古生物学会

開催地

オンライン

URL

概要

モンゴル国中央ゴビに広く分布する上部白亜系ジャドフタ層(中 部カンパニアン階)は,恐竜類や哺乳類をはじめ多くの陸生脊椎動 物化石を産することでよく知られている.特にトカゲ類の化石は非 常に豊富で,これまでに数千点の標本が採集され, 種ほどが記載 されてきた.こうした背景のもと, 年に林原自然科学博物館モ ンゴル古生物学センター共同発掘調査隊により,ウディンサイール から保存状態の優れた大型のトカゲ類の化石が発見された.本標本 は多数の椎骨や四肢骨,肋骨などの体骨格と頭蓋および下顎の構成 要素からなり,頭蓋吻部が鈍く丸みを帯びる,歯の数が減少してい る,前上顎骨の歯が上顎骨の前方の歯より著しく小さいなどの特徴 を有すことから,モンスターサウリア類に帰属する.ゴビの上部白 亜系から知られるこの群としては,ジャドフタ層とバルンゴヨット 層より (VWHVLDPRQJROLHQVLV と *RELGHUPDSXOFKUXP の2種が知ら れており,本標本はこれらのうち上顎骨・前前頭骨に彫刻が存在し ないなどの点においては前者に類似しているものの,縁辺歯に毒を 伝達するための溝が存在しない,歯骨が強く腹側へ湾曲する,歯骨 の後方縁が前方へ凹むなどの点においては明瞭に異なる.これらの ことから,本標本は (VWHVLD とは異なる未記載種と考えられる.今 回の検討において ( PRQJROLHQVLV に同定された1点の頭骨標本に ついても比較した結果,産地の異なる標本の間で異なる形質が認め られた.従来の研究では,ジャドフタ層およびバルンゴヨット層堆 積期のゴビには2種のモンスターサウリア類が生息していたと考え られてきたが,本研究の結果は,当時のゴビに4種が分布していた ことを示唆する.