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2018 年 12 月,鳥取県の 14 万羽を飼養するブロイラー養鶏場における,大腸菌症による死亡率および処理場での廃棄率増加に対する病性鑑定を行った。剖検では肝被膜炎および重度のファブリキウス嚢の萎縮を認めた。ファブリキウス嚢を用いたPCRにより伝染性ファブリキウス産病 (IBD) ウイルス (IBDV) 遺伝子が検出された。病理組織学的検査でファブリキウス蒻の重度の濾胞萎縮を認めた。免疫染色で濾胞に残存したリンパ球に一致してIBDV抗原が検出され,背景的にIBDの感染が示唆された。このIBDVの部分塩基配列解読の結果,養鶏場で使用していたワクチン株と遺伝学的に高い相同性を有することが示された。 |