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鉱物に対する溶存化学種の吸着現象は,地球化学及び環境化学における多様な化学プロセスにおいて極めて重要な役割を担っている。近年,(水)酸化物表面に吸着した化学種が酸化還元反応等を引き起こすことや,炭酸塩表面には水酸基と炭酸基の性質の異なる2種類の官能基が存在することが明らかとなった。吸着に伴って誘起される固液界面反応の機構解明や,異なる特性を有する官能基を合わせもつ表面への吸着機構の解明には,吸着種の化学状態及び局所構造を特定することが不可欠である。本稿では,元素選択的に化学状態並びに構造解析が可能なX線吸収分光法を用いて実施した2つの研究について解説する。まず,二酸化マンガン表面に吸着した金(III)化学種が金属金へと還元される機構に関する研究を紹介する。続いて,炭酸カルシウム表面に対するカドミウム化学種の吸着機構を,表面錯体形成モデルに基づいて解釈した研究を解説する。 |