本論文は、バーミンガム大学を取り上げ、20世紀初頭の大学における地域連携を考察するものである。1900年に大学に昇格したバーミンガム大学は、当初から大学拡張委員会を組織し、大学拡張講義を実施した。労働者教育協会が誕生すると、1905年にバーミンガムで開催されたWEA年次集会の開催を支援し、同時にWEAの地方組織であるミッドランド地区の設立を導いた。合わせて、バーミンガム大学とWEAミッドランド地区とが連携したソーシャル・スタディ・コースを開設した。同コースは、労働者たちが哲学、経済学、経営学、行政学、公衆衛生をより組織的体系的に学ぶことができるコースであった。その後、大学チュートリアル・クラスが始まると、バーミンガム大学もWEAミッ
ドランド地区と連携して同クラスを各地で組織した。大学チュートリアル・クラスは、1920年代には、バーミンガム大学における地域連携の主要な活動の一つとなった。バーミンガム大学は、1919年から独自にIndustrial Certificate Departmentを組織し、開設した。それは、労働組合と連携し、正規の学生として労働者を受け入れ、彼らが新たな学科で1年間働きながら学ぶことができる取り組みであった。