マルチ・チャネル・アプローチによる説得・依頼
横山ひとみ
対人コミュニケーション研究は、人に関わる研究を展開するうえで、多くの示唆を与えるものである。研究のアプローチは多様であり、近年では、心理学やコミュニケーション学にとどまらず、社会言語諸科学、情報工学などからの注目が増大している。特定のチャネル行動の追究の蓄積を踏まえ、近年はコミュニケーションの機能に着目する視点から多チャネルを同時に扱う研究が進展しつつある。しかし、それは、測定技術、メディアの多様化と関連しており、心理学領域での研究は増大しているとは言えない。そこで、多チャネルに着目した研究を展開している話題提供者から研究の現状、今後の研究動向についての示唆を得た。それをもとに、コミュニケーションの応用や実践的な活用の視点から、そして、欧米の研究動向に詳しい指定討論者からのコメントにより、この種の研究の魅力や社会的有用性等を議論した。
対人社会心理学研究
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https://doi.org/10.18910/4417