学校教育の美術鑑賞学習が抱える課題に作品提示メディアの不足がある.本研究では学校での普及率が伸びているパソコンを活用することによってこの問題を解決することが出来ると考え,鑑賞におけるパソコンを使ったデジタルメディアの有用性を他メディアとの比較で検討した.鑑賞は,言葉で考えさせ整理することも重要であるため,作品のキーワードを抽出し,作品を提示するメディアの違いによりキーワードの記憶に差があるのかどうかなどを検討した.その結果,生徒は図版や教科書などの印刷物より,デジタルメディアで鑑賞した作品のキーワードをより多く記憶していることなどが分かり,デジタルメディアの有用性が認められた.
Research papers (academic journals)