本研究では,山科他(2018)の尺度を用いて,中学生における 21 世紀型スキルの獲得状況について実態調査を行うことを目的とした。研究の方法は、中学生 200 名(男性 70 名,女性 130 名)が調査に参加した。平均年齢は 13.20 歳(SD = .76)であ った。調査はタブレットなどの携帯端末を利用して,ウェブ上で実施された。研究の結果、先行研究(山科他, 2018)と一致して,中学生では「想像力」 があまり身についていないことが再確認された。同様の結果 は高校生・大学生(谷口・保森, 2022a, 2022b)でも示されており,山科他(2018)の指摘どおり「非定型的な問題解決」 とりわけ「想像力」の定着には十分な時間や経験が必要であると考えられる。