日本政府はコロナ後を見据えた観光政策を立案して「娯楽等サービス費」の増加を目指している。しかし、これらの政策は行政側、日本の事業者側からの考察であり、中国人観光客のニーズと大きな乖離が生じている可能性がある。なぜならば、観光で重要な視点は消費者の立場で消費プロセスに注目することだからである。
このような問題意識から中国人インバウンドに対するマーケティング活動を検討するために価値共創マーケティングのアプローチで考察する。本論文は価値共創マーケティングの視点から消費前、消費中、消費後のプロセスに焦点を当てて情報収集する。そして、顧客を意志と能力の視点で考察することが目的である。