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本研究の目的は、上下関係意識の比較基準となる年齢、学年、容姿、能力などの構造について検討し、それぞれの比較基準で上位者と判断された他者に対して生起する行動・感情と、比較基準との関連を検討することである。大学生232 名を対象として質問紙調査を行った。因子分析の結果、上下関係意識の比較基準は『外見・評判』『能力』『年齢・学年』の3側面に分けられた。比較基準と行動・感情との関係を検討した数量化Ⅲ類の結果から、『外見・評判』の点で上位と判断された他者には、相手を嫌い回避しようとする『嫌悪・回避』が生起した。『能力』の点で上位と判断された他者には、尊敬の念を持ち、親密になろうとする『親和・尊敬』が生起した。『年齢・学年』の点で上位者と判断された他者には、礼儀を重んじ従おうとする『礼儀・服従』が生起した。個人特性について検討した結果、公的自意識が高い人は『外見・評判』『能力』『年齢・学年』のすべての基準を重視し、優勝劣敗にこだわる人や保守的な人は『外見・評判』『能力』の基準を重視していた。 |