Globally Asynchronous Locally Synchronous Systemの性能評価に関する一検討(上流設計技術(2),システムオンシリコン設計技術並びにこれを活用したVLSI)

田代 和幸
横川 智教
茅野 功
佐藤 洋一郎
早瀬 道芳

本研究では,Globally Asynchronous Locally Synchronous(GALS)システムを対象として,Stochastic Timed Petri Nets(STPN)によるモデル化法を与え,それに基づく性能評価ツールを開発している.GALSシステムでは,コンポーネントは複数のクロックドメイン(CD)に分割され,同一CD内の通信は同期的に,異なるCD間の通信は非同期的に実行される.そこで,コンポーネントの動作を基本動作,同期的データ通信,非同期的データ通信の3種類に分類し,それぞれSTPNでモデル化し,それらを統合することにより,GALSシステムのモデル化を行っている.GALSシステムの動作は,STPNにおけるマーキングと発火シーケンスを時系列的に表現した時限実行として表現できる.この時限実行におけるトランジションペアの発火時刻の差が性能評価指数の値となる.コンポーネント数4、CD数2のシステムに対して評価を行った結果,約8時間で性能評価指数の上界を算出できた.

電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術

一般社団法人電子情報通信学会

106

549

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006248809