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本論文では,動画像用アフィン変換器の構成法を述べている.アフィン変換はスキャンライン方向の幾何学変換と90度回転とを交互に2回繰り返して行われる.ここでは,まず,フレーム画像における各行の画素のロテートと各行の画素の対角線方向への並ベ換えのみにより実行できる90度回転の方法を提案している.次に,この方法による90度回転に適したメモリ構造として,既在のDRAMセルアレーの機能に,対角線方向のセルのアクセス機能を付与した構造を提案し,更に,この構造のセルアレーにシリアル入力ポートとシリアル出力ポートを付加した機能ブロックの実現法を示している.この機能ブロックの出力に加重加算器を接続すれば,1回の幾何学変換と1回の90度回転が実行できる.最後に,二つの機能ブロックと二つの加重加算器によりアフィン変換器を構成し,既存の技術で実現されるアフィン変換器と比較している.この結果によれば,HDTV方式の動画像を対象とした場合,提案するアフィン変換器のメモリセルアレーの総面積は,既存の技術に比して,2分の1以下で済むと期待される. |