「令和6年9月能登半島豪雨」では能登地方に人的被害と住家被害に甚大な被害を与えた.一方で小学校学習指導要領では,単元「流れる水の働き」の学習内容と「自然災害との関連」を図ることが求められている.自然災害による被害はその土地の地域環境や河川特性に大きく影響を受ける.そこで今回の豪雨により被害を被った輪島市の二級水系である「町野川」と「塚田川」を取り上げ,それぞれの河川の特徴を検討し,単元「流れる水の働き」と「自然災害との関連」のあり方を探った.これら2つの河川での教訓が組み込まれた学習内容が,環境が類似する他の地域の児童生徒にとって,自然災害時の適切な判断材料となれば,学習指導要領がうたう「自然災害との関連」のさせ方は大きな意味を持つことになる.