社会に開かれた市民的資質・能力を構築する地域学習の意義 : 「納得解を追究する」地域問題学習の提案
紙田 路子
一般的に「善い」とされる見方・考え方を受容し,それを具体化する方策を創造するのではなく,多様な価値が対立する社会問題の解決に正統的に参加することによってこそ,その社会や時代に適応する開かれた市民的資質・能力が育成される,ということが本研究の主張である。この意味からすれば,地域学習は「社会問題の解決に正統的に参加できる」という点で,重要な意義を持つ。本研究では,特に「納得解を追究する」授業実践の分析を通して,開かれた市民的資質・能力の育成における地域学習の意義を明らかにする。
社会科教育研究
日本社会科教育学会
第152巻
5
17
09158154