教員養成系大学の大学生のPCKに関する研究

保森智彦

本研究では以下の２つを目的とした。（1）大学生がもともと持っているPCKの実態を明らかにする。（2）熟達者の授業を参観することが大学生のPCKにどのような影響を及ぼすかを明らかにする。研究の方法は，熟達者の授業について教材研究及び授業視聴を行なうA群とそれらを全く行わないB群に対してPCKに関する質問紙調査を行い，上記の2つの目的について考察する。研究の結果，目的の（1）については，B群の結果から「児童に教材を教えるために，いかに分かりやすく教え，児童に理解させたり意欲を高めたりするか」を考えていると推察された。目的の（2）については，A群の結果から「この教材で児童はいかに考えるか，教師はいかに児童の思考過程に沿いながら児童の見方・考え方を育てるかといった観点で教材を理解し指導方法を考える。児童の創造性を信頼する。」と考えていると推察された。

岡山理科大学教育実践研究

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