A Study of the Potential Penetration of Cause Related Marketing in Japan
平岩英治・本下真次・相島淑美・佐藤善信
本研究では,日本におけるコーズ・リレーテッド・マーケティングの浸透可能性について考察し,以下の点を示している。それは,日本におけるCRM の浸透要因の発見と,浸透要因の氷山モデルの構築である。浸透要因の発見では,親近性,選好性,透明性,持続性,適合性の5 つを発見したことである。親近性とはコーズが商品などの対象顧客が身近に感じる支援対象でないと浸透しにくいこと,選好性とはコーズが商品などの対象顧客が好む支援対象でないと浸透しにくいこと,透明性とはコーズがその内容や仕組みがわかりにくいと浸透しにくいこと,持続性とはコーズを企業の本業の中で行い,本業以外で無理をすると持続しにくいこと,適合性とはコーズが商品やブランドのイメージと合うものでなければ浸透しにくいことである。そして,浸透要因の氷山モデルの構築では,発見した5 つの浸透要因の関連性を表した氷山モデルを構築したことである。
Japan Marketing Academy Conference Proceedings
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