小学校における児童のいざこざの分類と教師の介入解決方略としてのミディエーションの有効性

青木 多寿子
山﨑 彩加
奥村 弥生
三宅 幹子
木村 正信

子どものいざこざは一般的には起こらないほうがよいと考えられている。他方で，子どもの社会性の発達を促すポジティブな面も指摘されている。本研究では小学校におけるいざこざの実態を調べ，有効な教師の介入解決方略を明らかにすることを目的とした。研究1では，教育実習を終えた大学生126名に質問紙調査を実施し，いざこざの内容を分類した結果，7種が見出された。研究2では，小学校の学級担任93名に，7種のいざこざ場面のシナリオを提示し，どのような介入解決方略をとるか尋ねた結果，ミディエーション（双方の子どもから話を聴き，子どもから解決策を引き出す方略）が，7つのうち5つの場面で最も多くとられていた。研究3では，経験豊富な管理職39名に，より解決が難しい3場面での介入解決方略について尋ねたところ，全ての場面でミディエーションが最も多かった。以上の結果から，小学校における教師のミディエーションの有効性について論じた。

岡山大学教師教育開発センター紀要

岡山大学教師教育開発センター

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10.18926/CTED/56539

https://doi.org/10.18926/CTED/56539
http://ci.nii.ac.jp/naid/120006594671
http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/56539